2014年3月30日日曜日

授業の所感(上)- 拍手で終わる講義 《第2回 井上浩樹,Hiroki Inoue オーストラリア》

先週は卒業式ラッシュでしたね。
京大は相変わらずただのコスプレ大会だったようです。
出国前にたくさんアドバイスを下さったメルボルン大学Exchangeの先輩も、きっちり目立って全国紙に取材されてました(笑)さすがっす!

さて、3月頭からスタートした授業も4週目を終えました。
こちらの大学生活にも慣れてきた今日この頃、ここで授業の所感を書いておきたいと思います。
ちなみに(上)としているのは別に続編みたいなうざいのがある訳ではなくて、Semester 2にも同じテーマで書くだけなので悪しからず^^
少しでもこちらの大学の様子が伝われば幸いです。


今期僕が履修している授業は3つです!はい、3つです。笑
少ないと感じるかもしれませんが、こちらでは学生は一学期間で平均的に3つか4つほどの授業しか登録しません。
かといってタイムテーブルがスカスカな訳ではなく、1つの授業は週にLecture12回とTutorial12回で構成されます。
Lectureは日本の大学での一般的な講義とほぼ同様の形式です。
一方日本で聞き慣れないTutorialとは担当教授以外の教員やその分野を専攻するPh.D(博士課程のことです)の学生等がTutorとなり、講義に関連する内容について学生がプレゼンを行ったりディスカッションしたりする場です。
Lectureが大人数でインプットに重きを置いたものだとすれば、Tutorialは少人数でアウトプットを重視しています。
以下、僕の今期の各履修科目について簡単に紹介していきます。


Academic English: Economics and Business
経済学、特にマクロ経済に関するトピックを題材にして基礎的なアカデミック・スキルを身に着けることを目的としています。
受講学生の7割くらいは中国人ですね。この科目に限らず、ビジネス系の専攻は学生の大半を中国人が占めています。
そしてこの授業は唯一内容がほぼ理解できてます!
そもそもアカデミックな英語力に不安がある人向けの授業なのでLecturerTutorはゆっくり喋ってくれるし、学生もアジア系ばかりで日本人の僕にとっては発言が聞き取り易いですね。
扱っている内容はさほど刺激的なものではありませんが、速読・アカデミックライティング・ディスカッション・プレゼンテーションと授業内で総合的に演習を積めるので本当に為になっています。

The Developing World
開発学のイントロ的な講義です。これを学ぶことで開発の方法論が身に付く訳ではありませんが、現代の先進国に生きる者としてのマインドを再考させてくれるとても刺激的な講義です!
授業の様子についてですが、こちらはネイティブばかりですね。
TutorialでもTutorがフランス人であることを除けば教室にいる僕以外の全員がネイティブです。
(ケニアの方をネイティブと呼ぶべきか少し謎ですが。)
で、この状況、すっごくきついです(*_*)
みんな喋るの速すぎて全くディスカッションについていけません。
今は現状の英語力で勝負するしかないので仕方ないですが、留学期間中にある程度こういう場で貢献できるようになりたいですね…頑張ろ。

Famine: The Geography of Scarcity
文字通り「飢餓」について考える講義です。多少アカデミックに言えば、フードシステムを捉えるいくつかの枠組みを習得して現代の食糧安全保障問題を考察することを目的としています。
受講学生はこちらもネイティブやWesternが中心です。
この授業はとにかくLectureが感動的ですね。
みなさん大学教授に対してどんな印象を持っていますか?
僕は、①変わり者②非社交的③世間知らずでした。ものすごく失礼ですね。笑
もちろん平均値の話です。そしておそらく日本で1番変人が集まる京都大学の話です。(※卒業式の様子を参照のこと)
でもそんな僕がこちらの教授に抱いた印象は一口に「かっこいい」です。
11回の授業でめちゃめちゃ魅力的な「プレゼン」をされるんです!
随所にディスカッションやその共有の時間を設けるのはもちろん、補助的にムービーを見せたり、Web投票システムを使ってアンケートをとったり…とにかく伝えることに関して強いパッションを持っています。
そして話が面白いから学生の授業へのコミットも自然と強くなり、質問や意見が活発に飛び交うインテラクティブな授業が成立します。
今回のブログテーマのサブタイトルにもしましたが、講義が終わった瞬間拍手が起きることだってあるんです。
これは感動しますよ!


一般論として日本の大学は学生があまり発言しなかったり、教授は教授で退屈な授業しかしなかったりしますよね。
これは一概に学生の意識が低いとか、教授が教育熱心でないとか、何か一点に理由を見出せるものではないと思うんです。
日本の教授の中にも一生懸命面白い授業をしようとされる方もいますが、そういう授業って大体しんどいから学生から避けられるんですよね。
結果としてあまり面白味のない授業が多くなるから学生に意欲がわいてこない。
学生の参加意欲が薄いことで教授もインテラクティブな授業を企画しにくい。
またこれまでの企業が終身雇用をベースとしてOJTによる社員教育を重視し、高等教育にほとんど依存してこなかった点も大きいですね。
こういう諸要因が相互に影響しあって成立したのが今の日本の大学教育ではないでしょうか。
研究機関としての評価は別にして、教育の場としての質は明らかにオーストラリアの方が優れているように思います。
特にディスカッションやプレゼン、あるいは授業中のインテラクティブな対話の機会がとても少ないことで、僕自身も含め日本人は全体的にアウトプット能力が低いと感じます。

もちろん日本の学生にも自分で色々目標を設定して主体的に自分を磨いている人はたくさんいるし、大学によってはアウトプット系の能力を伸ばす教育を提供しているところもあります。
例えば先日立教大学のカリキュラムに関する記事を読みましたが、学生のインセンティブに訴えた本当に素晴らしいシステムだと思いました。
この大学には実際に知り合いが何人かいますが、英語力・プレゼン力・ディスカッション能力、そういうアウトプット能力が全体としてとても高いです。
ゼミで政策提言論文の学生コンテストに参加した時には、慶應大学の各チームのプレゼンの上手さが際立っていました。
近年何かと話題な秋田の国際教養大学も賛否両論ありますが、僕は肯定的に見ています。
全授業を英語で行うこと、1年目に留学生と寮で共同生活を送ること、1年間の海外留学の義務付け、集中力を保つための50分間授業、インテラクティブさを重視した少人数制…
今まで均一的でいわゆる偏差値による差別化しかなかった日本の大学において、全く新しい選択肢と可能性を示していると思います。
大学の評価を決めるのって結局その学生の卒業後のパフォーマンスなんですよね。
彼らが社会に出てガンガン活躍することで、出身大学の評価が上がり、その教育方法が少しずつ広まっていくと信じています。
そういう意味で彼らには本当に頑張って欲しいですね。


後半は日本教育界のドンみたいな目線で語ってしまいましたが、以上がこれまでのところの授業の所感です。
色々偉そうに書いたけど、今はただ日々もがいてるだけの英語できない学生ですからね…
まずは目の前のことちゃんとやって使い物になる人間にならないと(*_*)
それと文字ばかりで申し訳なかったです。
何か写真を載せようとしたんですが、自分全く撮ってませんでした。笑
来月のイースター休暇にニュージーランド行くので、次回はバンバン写真上げまーす!
ではまた1ヶ月後^^


0 件のコメント:

コメントを投稿