2014年1月16日木曜日

Vacation 《第4回 田中総一郎,Soichiro Tanaka アメリカ》

みんなの投稿を見ましたが、それぞれ素敵な思い出を作っているようでなによりです。書いている文体もだんだんと固さが取れ、自分の言葉で綴られているようで、このブログも面白くなってきましたね。

さて、Vacationということで冬休みに行った旅行について書きますか。

自然の雄大さとアメリカの大きさに心打たれる旅。

勇ましく、冬休み期間中ずっとレンタカーを借り続ける友人のおかげで実現した旅。予てからやりたかったグランドキャニオンを旗艦とするアメリカ荒野を回る旅。
これまでもいろんな車を借りましたが、やはりTOYOTA燃費が違う。クライスラーの1.5倍は燃費いいんじゃないかしら。1500kmの旅路、この車には大いに助けられました。速度を一定に保つ機能も付いてて、ただただ一本道を走り続けることの多いアメリカではアクセル踏まなくていいし、燃費効率もいいし、最高の機能。エンジン音や馬力では敵わないものの(競っていないだけかもしれないが)独自の分野できっちり評価されているのを見ると、誇らしくなる。

べガスで一泊し、いざ荒野へ。
枯れた茂みに覆われた茶色い大地から、何もない砂漠へ。カリフォルニアからネバダ、ユタ、アリゾナへと入る頃には周囲は雪に覆われ始める。

GPSとして頼りにしていた携帯も電波が入らなくなり、ガソリンも少なくなり、一時間走っても二時間走っても街がない。不安と緊張はつのるばかり。経済の雄、アメリカでもこんな不安を覚えるのかと思うとその国の大きさを思い知らされる。
昔から謳われるアメリカのハングリー精神はここで育ったのかと勝手に納得する。絶対に制覇できないその圧倒的な自然を前にしたら、家も車も大きくなるし、ちょっとくらい体が大きくなっても気がつかないんだろう。違うか。

日本を自転車で走り回っていた時を思い出すと、とりあえず迷子になったって、山を下れば家はあるし、街はある。携帯の電波だって圏外になることは滅多にない。国全体がコンパクトで、細部まで管理を行き届かせるのが得意で、丁寧。だからこまごましたことに秀でている。と考えるのは飛躍し過ぎでしょうか。
昔から、限られた田畑をうまく管理して、反収を上げることに精を出してきた暮らしと、この国の国民性にはなにがしかの関係性があるんではないかと、雄大な(殺風景ともいえる)自然を眺めながら考えていました。

結局走ってきた道は正しくて、無事モーテルにチェックインし、旅は無事続きました。

それでもアメリカ西部は環太平洋造山帯の一角。
突如現れる岩の巨壁等々運転していて飽きはきません。
Zion National Parkにて
川を見るのは本当に久しぶり。それくらい普段の生活には潤いがない。
そして二番目の目的地、魅惑のアンテロープキャニオンへ。
 
自然は、芸術だと、思いました。全くもって陳腐な表現だけど、この曲線美、色合い、ここまで来る価値はあります。
ロサンゼルスから8時間半運転したら着けます笑
 
グランドキャニオンでーす。
本当にすごいのだろうけれど、自分の感性のキャパをオーバーしてしまったからか、作りものにしか思えませんでした。

エスニックとラテン薫る一人旅。

グランドキャニオンから帰ってきた翌日、メキシコへと飛び立った。カリフォルニアにいると身近な存在であるメキシコ。危険な香りをはらんだ、陽気な国。そんなイメージに惹かれて選んだ旅先。

「トイレどこですか?」 「これいくら?」 「ありがとう」と「殺さないでください」というスペイン語だけを身につけ一抹の不安を覚えながら出発。

行った先はメキシコシティ、グアナファト、サンミゲルデアジェンデの三都市。

一人旅の醍醐味は、現地の人に絡んでもらえること。
着いた夜に、バーに連れて行ってもらって、愛とは何かについて語りあうなんてことは一人でなければできないでしょう。

メキシコは愛と情熱の国なのだそうです。

そんな情熱冷めやらぬメキシカンはデュエルも熱かった。
日本のアニメ、漫画文化の浸透度は他の外国よりも進んでいるのではないでしょうか。海賊版が普通に出回るという環境もあるでしょうが、ここまで人気を博しているとは思いませんでした。
ちなみにこの日は、12月24日。もしかしたら日本の先を行っているのかもしれません。
人気だったのは、ナルト、デスノート、進撃の巨人の他、ラノベ系のアニメまでずらり。ここで手に入らないアニメはきっとないんでしょう。

途上国の放つ雑然とした生活感あふれる空気が好きな僕はこんなごちゃごちゃしたメキシコが好きになりました。 
メキシコシティーの大気汚染に喉と鼻をやられましたが、屋台のタコスはひとつ40円。物価も安く、お店もまがいものがいっぱい売っているので楽しい。

「みんなアバクロ着てるけど本当のアバクロは見たことないんだ」という言葉はどこか哀愁すら感じられて、その純朴さがまた好きになる。

次に訪れたグアナファト。
あいにくの雨だったので、写真は大場君の投稿を見てください。
きっとその写真を見たら行きたくなるでしょう。

こういう遊び心が街を特別なものにしてくれる。 
雨の反射のおかげで明るい写真が撮れたからよしとしよう。
スペイン植民地時代のコロニアルシティであるグアナファトはお洒落な家が入り組むこと入り組むこと。路地の宝庫。歩いていてなんとなく神楽坂を連想してしまう、そんな美しい街だった。

ここでは青年海外協力隊の方々や海外旅行が人生の一部になっている方々にお会いした。
学校の教師をやりながら、長期休みには海外に出て、もうすでに40カ国回られたお姉さんや、派遣の看護師をして、好きな街で好きなだけ働き、気が向いたらふらりと旅に出るお姉さん。
夏は北海道で働き、冬は旅行。ほんと素晴らしい人生だと思う。そんな生き方に自信を持って楽しむ。そんな姿が羨ましかった。

いろんな生き方考え方に触れた自分が思い浮かべたのは、今頃就活戦線の最前列で戦っている同級生。自分もその波に飲み込まれるのだと思うと背筋が伸びる。本当にみんなには頭が下がる。働くということを考えるのには必要なプロセスなのだろうけれど、この歪んだ感じ、どうにかならないのか。
もう少し肩の荷おろしてできないものなのか。大学卒業後即就職が決まりではないアメリカ人を見ていてもそう思う。

何はともあれ、旅先という非日常、種類豊富なメキシコのビール、空気が薄くていつもより早く回るアルコール、そんなものたちが旅を少しずつ豊かにしていってくれた。

最後の都市、サンミゲル。
ここではホステルで出会ったメキシコ人青年二人連れと最後の時間を共にした。
「アメリカ南部はメキシコの土地だ」 「メキシコはラテンアメリカの一部だと、自分たちのアイデンティティはラテンアメリカだと信じているけれど、南アメリカの国々からはアメリカの一部と思われていて悔しい」 「スペインにはラテンアメリカをスペイン語という言語で繋いでくれて感謝している」
そんな彼らの言葉はどれも意外で、行ってみなければわからない、顔を突き合わせて話さなければ聞けないもので。 そんな新たな一面がまたメキシコを好きにさせる。

とにかく陽気で、人懐っこく、スペイン語全く分からない僕にも親切で、すぐ打ち解けられる。
そんな素晴らしい国でした。
そして日本の男子諸君。メキシコ人にはもてるぞ!何度も写真をねだられるからな。
そんなこんなでせっかくいい気分だったのに、求めてきた女の子たちがK-POPファンだということを聞いて複雑な心境になったのもいい思い出です。
もう留学も半分なのですね。気を取り直して潔く机に向かう生活に戻ります。


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