2014年1月6日月曜日

Vacation 《第4回 向山直佑,Naosuke Mukoyama カナダ》


あけましておめでとうございます、東京大学からトロント大学へ交換留学中の向山直佑(むこやまなおすけ)です。
時が経つのは早いもので、留学生活も半分を既に終えてしまいました。
おせち料理もお雑煮も食べない初めての年始で何だか新年の切り替えが出来ない今日このごろですが、遅ればせながら第4回のブログを執筆させて頂きたいと思います。

今回のお題はVacationということで、この冬休みにしたことをつらつらと書いていこうと思うのですが、その前に簡単にカナダの大学の(多分他のところでも同じ感じだと思うのですが)休暇について紹介しておくと、長期休暇は2・3週間程度の冬休みと、4ヶ月強の夏休みから成っています。
それに加えてReading Weekという1週間程度の休みが、11月や2月にあったりするようです。
これを見ればわかるように、冬休みというのは夏休みに比べれば相当短く、そんなに「休み!!」という感じではないのですね。
日本の冬休みと大して変わらないと思いますが、実家に帰って家族や親戚とゆったり過ごす、というのがカナダの冬休みのようです。
また、年末年始よりもクリスマスの方が重要な意味を持っているのは、既にご存知のところかもしれません。
余談ですが留学生も殆どが一時帰国して寮がガラガラになっているのを見るにつけ、途上国の富裕層というのは着実に豊かになっているんだなあなどと本当かわからない感想を抱きました。

まあそれはいいとして僕がこの冬休みにしたことは、主に3つです。
すなわち、①ニューヨーク旅行(12/22-25)/②オリリアの友人宅滞在(12/27-31)/③スキー旅行(1/2-4) です。

①ニューヨーク旅行(12/22-25)
冬休み一発目の予定であったニューヨーク旅行ですが、元から超短期滞在だった上に、出発日の22日が吹雪・大停電の日で、一緒に行った4人のうち僕含め2人が、フライトキャンセルになってしまい、1日失ってしまいました。
僕は日本からカナダに来る時もフライトキャンセルに遭い、どちらもエアカナダで、しかも今までエアカナダを使ったことが2回しかありません(つまりキャンセル率100%)。
個人的には、トロントへの直行便はどのみちエアカナダしかありませんが、あまりオススメできる航空会社ではないですね。笑
さてそんな波瀾万丈の旅立ちだったわけですが、滞在中はとても楽しい時間でした。
クリスマスのタイムズスクエアは圧倒的で、寒い中歩きまわって見たイルミネーションも、オイスターバーも、ストリートフードも最高でした。
グランド・セントラル駅。この中のオイスターバーに行きました。
ニューヨークは他に行った人も多いかと思うので、風景描写などよりも自分が感じたことを書いておこうかと思います。

ニューヨークというのは、僕にとって少しだけ特別な場所です。
2年前実質的に初めての海外旅行としてゼミの研修旅行で来たのがその理由です。
当時は1年生でしたが、何かと悩みの多い年でした。
それまでは何をしていれば評価されるか確実に見える世界だったのが、大学に入って突然正解のない世界に放り出されたことによって、それまで考えずに済んできた悩みが一気に噴き出してきたわけです。
何の学問を学びたいのか、限られた時間の中でどんな課外活動をしたらいいか、どんなコミュニティに所属したいのか、学業でも生活でも恋愛でも、ひとつひとつの選択に迷い、後悔しながら日々を過ごしていました。
そうした生活の中で一度肺気胸という病気で身体を壊し、最初にかかったお医者さんからは20代前半の間は飛行機に乗るのは控えたほうが良い、と言われました。
結局別の医者にかかり、手術もして海外に行けるようになったのですが、今思い出してもあの時はしんどかったな、と思います。

そんな中でやって来たニューヨークでしたが、はっきりいって僕はあまりこの都市が好きではありませんでした。
だって汚いし、臭いし、うるさいし怖いし。
こんな街には馴染めない、一緒に行った人たちに比べて僕は海外生活に向いていない、大体日本の方が良い、なんて思いながら一週間を過ごしました。
それでも楽しいこともあったからか、何だか忘れられず、ノスタルジックに時々思い出す、そんな街が僕にとってのニューヨークでした。(参照:Alicia Keys "New York" https://www.youtube.com/watch?v=oMX1sc3eOTE

とはいっても、トロントとニューヨークは近いものの当初あまり再訪することは考えておらず、友達に誘ってもらって初めて意識するようになりました。
そうして訪れたニューヨークの感想は、案外ここ好きかもしれない、というものです。
確かに汚いし臭いしうるさいし怖いけど、何だか不思議な魅力があるのです。
懐かしさもありますし、何より恐ろしかったこの街を自信を持って歩けている自分に気づきました。

トロントでの生活を経て店に入っても注文に手間取ることも少なくなり、英語もよりわかるようになって、度胸も少しつきました。
思いがけず自分の成長に気づけた、そういう旅でした。
最後に写真をいくつかつけておきますね。
タイムズスクエア
ロックフェラーセンター前
②オリリアの友人宅滞在(12/27-31)
クリスマスの夜にニューヨークから帰ってきて1日空けて、今度はオリリアというトロントの北にある小さな街に友達を訪ねて旅してきました。
W君というその友達はカナダ生まれカナダ育ちの白人、いわゆる人々が「カナダ人」と聞いてイメージするカナダ人と言える層の1人、僕と寮の同じ階に住んでいた友人なのですが、学年の最初から非常に良くしてくれていて、冬休み中誰もいない寮に滞在することになりそうだった僕に声をかけて家に招待してくれました。
日本でも友達の家に泊まったことがなかった僕なので、ちょっとした一大事だったわけですが、日本酒とお猪口セットをお土産に3時間かけてバスを乗り継いで行ってきました。
4泊の滞在は何も特別な場所を訪れたわけではなかったのに毎日が楽しく、毎回の食事が楽しみで、彼の家族と話すのも新鮮で、素晴らしい休暇となりました。
Orilliaの街並み
この旅行でまず少し驚いたのは、W君や彼の継父が、毎食の後お母さんに"Thank you"と欠かさず言っていたことです。
ここから「カナダの家族は素晴らしい、日本も見習うべきだ!」なんて変な一般化をして言うつもりは毛頭ありませんし、少し違和感もありますが、典型的な「日本的」家庭に育ち専業主婦の母親を持つ僕にとっては、感謝を頭に抱いているだけでなく絶えず口にする、ということは新鮮に感じられました。

もう1つ感じたのは、人の人に対する好感はどこから来るのだろうか、ということです。
この滞在を通じて、僕は彼の家族の一人ひとりに好感を持ちましたし、彼の家族にも気に入ってもらえたと思っています。
でもカナダ生まれカナダ(のしかも田舎)育ちの彼らにとって僕はかなりの「異物」であるはずで、同じバックグラウンドを共有している人とは打ち解けやすさも異なるはずです。逆も然り。
僕は「人類みな兄弟!」とか「話せば分かる」といった考えには全く賛成しません。
人間殆どの人は自分と同じような環境・境遇の人間のもとに自然と集っていくものだと思っています。
それでもその差を超えて互いに好感を抱く、言葉は必ずしも適当ではないのに「礼儀正しさ」を感じてもらえる、そこに働くメカニズム、目に見えないその働きに思いを馳せた旅行でした。
西川きよしではありませんが、まさに「小さなことからこつこつと」なのかもしれませんね。

③スキー旅行(1/2-4)
冬休み最後の予定はトロント近郊にあるBlue Mountainへのスキー旅行でした。
ELLSA(English Language Learning Students Association) という学生団体の友達と一緒に行ってきたのですが、これがまた楽しい旅行になりました。
2台の車に分乗してわいわい3時間ほどかけて辿り着き、コテージを10人で借りて二晩を過ごし、丸一日スキーをして帰る日には人生で初めてスケートをしました。
ウィンタースポーツは家族では全然やらなかったこともあって5年ほど前に最後に行ったスキーを覚えているか不安だったのですが、不思議なものでちゃんと滑り方が身体に染みついていました。
相変わらずパラレルが上手く出来ないのですが…。
帰国までにもう一回ぐらいは行きたいものです。
スキー場。この写真だととても低そう…(笑)
スケートはカナダに来たからには経験しなければならないもの!と思っていたのですが、ついにその機会がやって来ました。
生まれたての子鹿状態から、試行錯誤しながら2時間やって少しはマシになったので初回としてはよしとします。でも、1回もコケなかったのは、自分を褒めてやってもいいのではないでしょうか?笑
ここでも自分の成長を少し感じたのは、新たなことに挑戦することへの抵抗の克服、です。
もともと僕は未知のものを始めるのはあまり好きではなく、巧妙に敬遠してしまうのが常でした。
特に未知のスポーツとか、無様な姿をさらすようなものはぜひとも避けたい、というのが僕の心性で、今でもそれが大きく変わったとは思いませんが、新しいことを経験していく過程の楽しさ、というものがこのトロント生活でわかってきたのだと思います。
スケートリンク
そして最後に書いておきたいのは、集団生活をすると色々なことが見えてくるな、ということです。
リーダーシップを取る人、人に譲ってあげられる人、思い通りにしたい人、自由人、などなど一人ひとりの性格が、少しずつ明らかになってきます。
その中でやはり感心せずに居られないのは、諸々の場面で人に譲ることが出来る人です。
ベッドの数が足りない場合、誰かが料理しないといけない場合、誰かが掃除しないといけない場合、そうした時に一歩譲る、というのは頭でわかっていてもなかなか出来ることではありません。
譲り合いすぎて何も決まらない、というようなこともあっていつも誰もが譲るべき、とは思いませんが、やはりそういう部分で尊敬すべき人はいるものだな、と帰り道に思っていました。
僕なんかはよく父親から「人間力が足りない」などと言われ(「人のこと言えるのか!」と思うことも時々ありますが(笑))、実際人の好意についつい甘えてしまうことが多いのですが、年を重ねる中で身につけるべきことはまだまだ多いなあ、などと感じました。

というわけで、すごく長くなってしまいましたが僕の冬休みはこんな感じで、思っていたよりもずっと素晴らしいものになりました。
留学生活、後半も楽しんでいきます!ではさよなら!


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