2013年10月31日木曜日

授業が始まって...《第2回 川守田智,Satoshi Kawamorita スイス》

紅葉の美しい季節になりました.毎朝,色とりどりの街路樹をくぐり抜けて通学する度に心が洗われ,季節の移ろいを感じています.
今回のテーマ,スイスの授業について.
期待はずれかもしれませんが,スイスの授業,基本的な形式は日本とそんなに差はありません.教授がパワーポイントを使いながら説明して,重要な事項はノートにとる,たまに宿題が出る,日本でもおなじみの極めて一般的な授業のスタイルです.
しかし!日本より数倍ハードです.
1.評価が厳しい
日本の大学のように,出席点が考慮されません.宿題も必須ではなく任意です.期末の試験の結果によって全てが評価されます.そしてその試験もペーパーだけでなく,30分程度の口頭試問も行われる教科が多くあります.試験の多くは学期末といいつつも,学期末の長期休暇のあとの試験期間に設定されます.すなわち,学生は長期休暇をおちおち休んでいられず,常に試験のプレッシャーのもと過ごすことになります.評価の尺度も異なります.下の写真をご覧ください.
オリエンテーションでこれを見せられたとき僕はびっくりしてしまいました.4.0より上は一般的な評価ですが,3.5不合格,3.0悪い,2.5とても悪い,2.0極めて悪い,1.0測定不能,と落とした単位にまで評価されてしまいます.そして,必修科目を2回落とすと再試験は受けられず自動的に退学となります.

2.授業時間が長い
3時間,4時間の授業が普通にあります.朝8時から12時までの授業は応えます.それでもこちらの学生達は眠りもせず,携帯をいじりもせず,わからないところがあれば積極的に質問をして常に緊張感があります.

3.内容が広く深い
体系的・網羅的な理解を念頭に置いており,内容は高度です.

このような授業が正規の学生はほぼ毎日朝から夕方まで授業があり,とても大変そうです.僕も大変です.

ちょっとキツい話ばかりしてしまったのでここで脱線.こちらの動画をご覧ください.
これ,ある製品のCMなんですが,45秒まで見てなんの製品かあててみてください.
この動画は受講している「Corporate Sustainability」という企業の地球環境問題に対するマネジメントやマーケティング,CSRについて取り扱った授業で紹介されたものです.ご覧のとおりこれは電気自動車のCMなのですが,それだけでは話は終わりません.環境に焦点を絞ると消費者は以下の5つのグループに分けられることができます.お金をいくら出してもいいから環境にいい製品を要求する,機能にも環境にもこだわる層(True Blue Greens ),機能を多少妥協しても環境志向の製品を求める層(Greenback Greens),機能と環境配慮のバランスを求める層(Sprouts),環境のために機能は妥協しない層(Grousers),環境への配慮が製品の判断基準にはならない層(Basic Brown).このCMでは家族のシーンが多く出ますが,これは2つ目の層Greenback Greensに家庭をもつ大人に多いことから,この製品はこの層にむけての製品だということがわかります.電気自動車の環境には良いが広さや航続可能距離の短さなどを犠牲にしている点もこの層が欲している商品の特徴に当てはまります.背景を知ると身の周りの製品や広告を見るのが少し楽しくなります.

その他には,数値解析水理学,水文学,河川地理学,生物学的水処理技術,水処理施設の数学的モデル化とシステムズアナリシス,代替エネルギー技術,環境分子生物学,生態系マネジメント,という授業を履修しています.さきに述べた通り内容が重く,評価も厳しいので,いったいこのうちのいくつで単位がとれるのかわかりませんが,できる限り頑張ってみようと思います.

それでは次回の更新をお楽しみに!


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